リスクの数学について

世の中に数学系のサイトは色々あるのですが、中学・高校数学や大学数学、あるいはパズル的・雑学的な数学が中心であり、実際の仕事に使われているような数学を主に取り扱っているところは少ないと感じています。

ともすれば、数学系の仕事は、大学や企業の研究者になるか、学校や予備校の数学教師になるか、プログラマー等のITエンジニアになるかというくらいに思われがちです。かなり選択肢が少ないように見えます。数学は仕事で役に立たないし、就職に苦労するというイメージを持っている方も結構いると思います。

しかしながら、あまり知名度は高くないものの、数理的素養が求められる専門的な仕事がいくつかあります。いずれもそれなりに狭き門ではありますが、きちんと数学を学んでいる者にとっては、自身の資質を活かして働くことのできる仕事です。平均的な給料も高めの傾向にあります。(ただし、サラリーマンであることには変わりませんので、数学のみで働けるというのは幻想です。コミュニケーション能力等もある程度は必要です。あまり夢を見過ぎないように(笑))

数学を学んだ者には、金融・保険・IT系のスペシャリストとしての道が開けています。クオンツ、アクチュアリー、データサイエンティスト等々といった仕事です。

クオンツは、高度な数学・物理学などを駆使して投資戦略を立てたり、金融商品の開発などをする仕事です。アクチュアリーは、主に保険商品の開発や保険会社の経営に関わる仕事であり、近年はリスク管理の分野にも手を広げています。データサイエンティストは、ビッグデータの活用・分析を行い、マーケティング等に活かして価値を生み出す仕事です。機械学習等の知識も求められます。

そうした仕事で主に活躍する数学とは、確率・統計であり、そしてそれらを学び使いこなすベースとしての数理的分析力、論理的思考力です。

それぞれの仕事に深い専門性があり、すべてを語るには限りなく深い知識が必要です。私自身とてもそんなレベルには達してはいません(し、あらゆる内容を学ぶことは一人の人間にはまず不可能でしょう)。ですが、その一端を紹介することくらいならできるだろうと考えました。実務で使われている、もしくはその背景となっている数学の奥深さ、面白さを少しでも伝えられたらと思っています。

このサイトは「リスクの数学」と題し、お金とリスクに関する数学をまとめています。

より具体的には、投資理論と保険数学をメインに扱っています。上に挙げた仕事の中では、アクチュアリーが学ぶ内容に近いです。

投資とは、まさにお金のリスクを取りながらリターンを追求する行為であり、保険もまた死亡や事故等、様々なリスク要因に対する金銭的備えであるという性質上、リスクという概念が中心になってくるものです。したがってここに、リスクを理論的に取り扱うための手法を発展させる動機があります。そして実際に深く研究され、豊かな数学的内容を持つに至っています。

研究レベルの深い内容は専門書や論文にゆずるとして、このサイトでは入門的な内容を紹介していくつもりです。

レベルですが、大学1,2年生の微分積分と線形代数くらいの知識があれば問題なくすべて読めるでしょう。と言ってもそこまで深い理解が必要というわけではなくて、基本的な概念や計算方法を知っていれば十分です。わからない方は適宜参考書や数学系サイト(微分積分や線形代数で検索すれば色々出てきます)で補って頂ければと思います。

それからコンテンツの性質上、敬体(です、ます)より常体(だ、である)の方が個人的に書きやすいので、ほとんどの記事は常体で書かれていることをご容赦下さい。

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